次世代ニュートリノ科学連携研究機構

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ハイパーカミオカンデ

実験概要

ハイパーカミオカンデ計画は、世界15か国の研究者が参加している国際共同実験構想です。東京大学と高エネルギー加速器研究機構を中核機関とし、日本が誇る高い実験技術を用いることによりスーパーカミオカンデの10倍規模の超大型検出器(右図)を設置し、1.3MWに増強した大強度陽子加速器J-PARCからのニュートリノビームと組み合わせて研究を行います。

岐阜県飛騨市神岡町のスーパーカミオカンデから南に約8 km(J-PARCから295 km)、地下650 mの位置が建設候補地です。直径68 m ×高さ71 mの水槽を設置し、装置内に蓄えられる超純水の総質量は26万トン、うち観測に用いる有効質量は19万トンとなります。水槽内壁には従来の2倍の感度を持つ高性能光センサーを約4万本備え、ニュートリノ反応から生じる微弱な光を高い精度で計測します。

  • hk-image ハイパーカミオカンデ装置の概念図

研究の目標

ハイパーカミオカンデ計画は、以下の3つの研究の柱により、素粒子物理学・原子核物理学・宇宙物理学・天文学を総合的に推進し、「宇宙初期を司る究極の自然法則はどのようなものか」さらに「人はどこから来てどこに行くのか」といった、人類にとって根源的な問いに挑戦します。

  1. ニュートリノ振動研究:J-PARC加速器ニュートリノと宇宙ニュートリノの精密測定により、ニュートリノ振動に関わるニュートリノの性質の全容解明を行います。特にニュートリノの未知の性質であるCP対称性の破れと質量階層構造の解明を行います。
  2. ニュートリノ天文学:超新星爆発や太陽などからの宇宙天体ニュートリノを測定し、重力崩壊星が爆発(超新星爆発)する仕組みや、星及びブラックホール誕生の歴史の解明に挑戦します。
  3. 陽子崩壊探索:理論から期待される1035年まで発見寿命感度を伸ばすことにより、素粒子の標準模型の検証と同時に、素粒子大統一理論の発見を目指します。

ハイパーカミオカンデはこれらの研究を全て可能にする世界で唯一の実験計画で、現行スーパーカミオカンデとも質の異なる豊富な研究課題と高い発見能力を持ちます。

  • hk-image ハイパーカミオカンデでは多様な観測・実験により素粒子・宇宙の根源的な謎の解明に挑戦します

研究

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